恋し焦がれてユニコーン 16 司つく
「ぅうーーん、暫くは甘いもの見たくないない感じ」
ケラケラ笑って、腹をさすってる。
俺は、暫くじゃなくて、一生甘いもんなんて見たくもねぇぞ。
「さーて、接待その2〜開始かな」
「へっ?」
「っん? もう、西田さんの話、きちんと聞いてた?今日の接待相手は、あたしで、接待係は道明寺♪」
ルン♪って、聞こえてきそうな‥勢いだ。
いやいや、うさぎ屋行ったよな? 黙ってみたら
「っん? あと2つでゲソ」
でゲソ って何だ? でゲソって‥怪訝な顔の俺に
「イカ娘だよ‥モール社長、強烈なアニメオタクだったんだよ」
そうか、そうか‥お前もがんばってんだな‥
じゃぁ、接待2つぐれぇしかたねぇよな。
で‥俺様‥これまた、大後悔中。
アニメグッズショップの梯子‥山ほど買い込んで‥俺は荷物係だ。
「うーん、ありがとう。約束はしたものの、中々時間がなくてね‥助かちゃった」
モールだか、ウールだかに贈るらしい。
踵を返して
「では、接待その3〜 夕飯を食べに行こう」
ずんずん前を歩いて行く。車に乗り込み
運転手の前田になにやら、告げている。
ついた先は‥ 先週引っ越してきた、俺の住まいのあるマンションで?
コンシェルジュに
「おかえりなさいませ。道明寺様、牧野様」
俺ばかりではなく、牧野まで名前で呼ばれてる。
「なぁ、お前‥」
黙ってついてきなの勢いで、がんがん前を歩いてく。
チーン、ついた先は、最上階で‥俺の部屋の隣の部屋で‥
???のいっぱいの俺に、向き直り‥
「隣に引っ越してきた、牧野つくしと申します」
なんて、深々と頭を下げてくる。
「へっ」
「あははっ、そういう事」
「どういう事だ」
「うーん、楓社長付きの秘書は、会社から徒歩圏内10分に‥なんだって」
初めて聞いた気がするが‥ んな事は構わねぇ‥
「まぁ、そう言う訳で、今日は引っ越しのご挨拶」
ニコリと笑って、上を向く。
お袋に感謝した‥
まぁ、なんだな‥‥隣同士っつーのも悪くねぇな。
抱きつこうとした‥瞬間、ピンポーン♪
チャイムが鳴って
F3T3ゾロゾロゾロゾロ入ってきやがる‥
ってか、お前ら‥‥いきなりピンポーンはねぇだろうよ
「つくし〜」
滋が、牧野に抱きつきそうになって、三条が阻止してやがる。いつもの様式美が披露されている。
勝手したたるなんとやらで、類と総二郎は気怠げに、ソファーに座り、あきらは上着を脱いで‥
飲み物の用意を始めてる。
女子4人は、やいのやいのいいながら‥キッチンに入って行って‥
何気に取り残されて、仕方ねぇから、牧野がよく見える位置の椅子に腰掛ける。
「ゲッ」だの 「邪魔」だの 邪見にされながら、陣取って酒を煽る。
ったく、マジでコイツら‥牧野の誘いには集結すんだなと、感心しながら眺める。
「はい、並べて‥」
ニッコリ笑って、手渡してくる。
いそいそ並べる俺。にやにや笑う類と総二郎
「お前らも手伝え!」
知らん顔しながら、2人で話してやがる‥
あきらに肩を叩かれて
微妙な気持ちだ。
ったくなぁー 俺も形無しだよな。
まぁ、しゃぁねー これも惚れた弱みだ。
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