恋し焦がれてユニコーン 19 司つく
休みの日には、入れ替わり,立ち代わり、誰かしらがやってくる‥
あいつら、ゼッテェー わざとじゃねぇの?って言うぐれぇ、やってくる。
ハァッーーーー
「まぁまぁまぁ。司もアイス食べる?」
滋なんぞ、自分の家か?ってぐらいに寛いでやがる。
類は、何しに?昼寝しに‥
俺らの家に来る。ムクッと起きて
「牧野、ご飯‥‥」
お前、家帰れよ‥‥
牧野も、いそいそ用意してんじゃねぇよ。
そうこうしてるうちに、みんな勢揃いっていうのが、流れになっている。
ってか、ちったぁー 愛を育ませろ‥
まぁ、やる事はやるようにしてるんだけどな。
それにしてもだ、朝から、いちゃラブっつぅーのか?
あんなんも良いよな。
一日、ベッドでラブラブしてよぉー
俺の頭ん中で、ポワワ〜ン 妄想が始まる
”司、愛してる”
”俺も、お前だけだ”
”今夜は離さないで”
クククッ で、ここで
「ねぇねぇ、つくし‥、司が一人でニタニタ笑って気持ち悪いよ」
「うーん、気にしないであげて」
「どうせ、都合の良い妄想劇場でも繰り広げてるんじゃねぇの?」
「こんな奴じゃねぇ?」
『もう司ったら♪』
『好きだぜつくし♪』
『ガバッ』
「いくら司でも、そんな馬鹿な妄想しないんじゃな〜い」
一斉に、皆の視線が注がれて‥ ゲッ 思わず頬が赤くなっちまう。
「ゲッ 変態‥」
牧野が叫ぶ。
へ、へ、変態って、俺、一応 彼氏って奴じゃねぇの?
くすりっと類が笑って
「さてと、眠くなったから、帰ろうっと」
片手を上げて、去って行く。
つられてみんなも、去って行く。
残されたのは、俺と牧野で‥
見つめ合って、口づけを落とし‥ あんな事‥こんな事‥
ハハハッ‥‥
「はいはい。そっちのグラス下げてー あっ、これはラップかけて冷蔵庫だから」
鬼軍曹のもと、片付け中だ。
俺が片付け‥ ククッ そんなのやらせんのお前ぐらいだよな‥
そんな風に思うけど、迂闊にこんな台詞を口にしたら、懇々と説教が待っている。
ったくなぁー マジ、お前には頭上がんねぇ。
「あっ、道明寺ーー」
「っん?」
「はい」
手渡されたのは、ネクタイで‥
「一緒に暮らし始めて1ヶ月だから‥」
耳まで、真っ赤に染めながら手渡してくれる。
恋の矢がふってくる。
「好みじゃなかったかな?」
お前に貰って好みじゃねぇもんなんて、何もねぇよ。
「いや‥」
「嬉しくなかった‥かな?」
「逆だよ‥嬉し過ぎてどうしていいか、わかんねぇ」
目の前の小せぇ女が、ニッコリ笑う。
「良かった」
いつでも、そうだ。俺をハラハラさせるのも、ドキドキさせるのも、
最上級に幸せな気持ちにさせるのも、いつもお前だ。
ギュッと抱きしめキスを落とす‥
「‥く、く、苦しい‥ちょっ、ちょっ、力入り過ぎ‥」
「本当は、たんねぇ。もっと抱きしめたい‥」
「もう、壊れちゃうよ」
「壊れちまえ」
目を見合わせてクスリと笑い合う。
2人で、トロトロに蕩け合う。
あぁ、俺は、コイツに首ったけだ。
で、もってコイツも俺に首ったけだ。
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