目覚めよユニコーン 02 司つく
シャキーン♪
「見てみてー道明寺」
シャキーンって、なんだよ。シャキーンって‥
なんて凄く思ったけれど‥
まぁ、可愛いからな‥なんて、いそいそと呼ばれた方に言ってみれば
目の前に出されたのは、アイシングされたクッキーだった。
「おっ、これは魚の匂いがしないな‥」
憎まれ口一つ叩きながら
思わず顔がニマニマしちまう‥
「するワケないじゃん。道明寺のだけさせた方が良かった?」
ニヤリと不敵な笑いを浮かべて、言い放ちやがる‥
って? 道明寺のだけ? って?
俺以外にもあるってことか?
「見てみてー これが楓社長で、これが西田さん。すごく良く出来てるでしょ?あっ、こっちはタマ先輩」
嬉しそうに嬉しそうに見せてくる。
ババァに、西田に、タマ?
「あっ、道明寺もラッピングするの手伝ってね」
ラッピング?包むって事か。
「で、これ誰に渡すんだ」
「っん?あっ、これは椿お姉さんなんだよ」
「なぁ、これ誰に渡すんだ?」
「お屋敷に持って行くお土産だよ。って、忘れちゃった?今日行くって言ってたの?」
あぁ、そうだった。そうだった。
タマが久しぶりにつくしに会いたいと言い出して、
なんなら坊ちゃんも付いて来いと言われ‥
オマケ状態で付いて行くのだ。
俺でも出来る事は手伝う。先週約束した事だ。
律儀に守って、クッキーをラッピングする。
「なぁ、なんで西田?」
「あははっ、これは明日会社で渡して貰おうかなと‥」
ククッ、西田ビックリすんだろうな‥
眉がピクリッと動くか?
ククッ それとも頬がピクリッとするか?
想像して、思わず笑いが溢れちまう。
「うふふっ、見てみて西田さんにはこれも入れるんだ〜」
花をしょってる西田がアイシングされてる‥
「お前、上手いな」
ククッと笑いながら、ピースサインを返してくる
「西田さん、頬ピクリッとするかな?」
「これなら、すんじゃねぇの?」
「でしょ。でしょ。うふふっ期待を込めて花背負わせてみましたー」
押し倒したくなる‥押し倒そうとして‥
脛を思いっきり蹴られて‥
「痛っ」
思わず大声で叫んでた。
勝ち誇った顔の牧野が仁王立ちしてやがる。
お前、鼻の穴が開いてんぞ
反撃だーとばかりに、起き上がって、追いかける。
ケラケラ笑いながら、部屋中を駆け回ってる俺達。
牧野を掴まえて‥
後ろから、羽交い締め‥いいや、ギュウッと抱きしめて
「俺ら、バカだよな‥」
「うん。そうだね」
2人で、クスクス笑って‥
さて‥このままベッドになだれ込もうと思ったら‥
「今日は、遅れられないからダメだよ」
釘を刺されて、お預け状態だ。
タマに会いに行くのに遅れられない?
変だなぁーと思ってたら
あははっ そう来たか‥
やるな‥牧野‥
ってか、お前‥すっかり鉄の心臓だよな?
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