目覚めよユニコーン 03 司つく
「牧野さーまー」
メイド達が嬉しそう、そりゃぁ嬉しそうに、牧野を出迎えている。
奥から、腰が曲がった老婆が、コツン、コツンと近づいてくる‥久しぶりに見ると中々のもんだな。
俺の頭の中が読めたのか、ジロッとひと睨みしてから
「つくしー」
「タマ先輩」
タマも、つくしも満面の笑顔だ。
「はい。お願い致します。こっちはタマ先輩にお土産」
そんな風に言いながら、クッキーの袋を手渡している。
タマがニヤリと笑った気がした。
「奥様も、椿様もお出でだよ」
「はい」
ふんっ? ババァと姉ちゃん?2人が来てるってか‥
つくしをみれば、至極当たり前の顔をしてる。
約束でもしてたのか?
俺に向き直り
「さぁ、行こう」
俺の手を取り、ずんずん歩いて行く。
リビングルームのドアの前で、俺の手を離して
大きく息を吸って‥
コンコンッ
「失礼致します。牧野です」
ドアの中から、ババァの声がする。
「どうぞ、お待ちしてたわよ」
牧野がドアを開ける。
目に飛び込んできたのは‥
ババァと、姉ちゃん‥
「お、お、親父?」
俺と同じ髪の毛で、悠然とソファーに腰掛けた親父だった。
牧野が、ニッコリと嬉しそうに
「お久しぶりでございます」
っん? オヒサシブリ?
牧野を振り向くと、ニッコリと笑ってる。
「やっぱり、バレてましたか」
「でも、分かったのはつい最近です。アレは鬘だったんですか?」
分かったのは最近? 鬘?
????ばかりが広がっていく。
ババァも、姉ちゃんも、2人の話を嬉しそうに聞きながら、頷いている。
「流石に、司と同じクルクル髪の毛じゃ、すぐにバレてしまうからね」
「あははっ 確かにそうですよね」
俺のミューズは、美しく笑う‥
って、俺、そんな場合じゃねぇだろう。
「悪りぃ、話が見えないんだけど‥」
牧野と親父2人揃って向き直り‥
ケラケラ笑っている。
仕方ねぇから、俺もお愛想笑いをしてみるけれど‥
気になって仕方ない。
そんな俺を尻目に、お茶が振る舞われ、牧野が持ってきたクッキーが並び‥
和やかに和やかに、歓談が続く。
牧野と付き合った当時の、ババァはどこだ?ってぐれぇにニコヤカに牧野と親父を眺めてやがる。
姉ちゃんがこっちを向いて
「司、あんた幸せね。つくしちゃん泣かしたら承知しないからね」
釘をさしてくる。
慌てて上下に首を振る。
と言うよりも‥ いま置かれたこの状況に、付いて行ってないのは‥俺だけなのか?
親父が悠然と微笑んで
「牧野さん、愚息をよろしく頼んだよ」
そう言って、頭を下げた‥ 下げた?
青天の霹靂だ。
穏やかだが、ババァ以上にプライドの塊で生きてきた人間だ。
それが、牧野に向かって頭を下げた‥
牧野が慌てて
「ありがとうございます。よろしくお願い致します」
何度も何度も頭を下げている。
全く話は見えないが‥
なんとなくわかるのは‥
牧野、ブラボーだ。
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「つくしー」
「タマ先輩」
タマも、つくしも満面の笑顔だ。
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タマがニヤリと笑った気がした。
「奥様も、椿様もお出でだよ」
「はい」
ふんっ? ババァと姉ちゃん?2人が来てるってか‥
つくしをみれば、至極当たり前の顔をしてる。
約束でもしてたのか?
俺に向き直り
「さぁ、行こう」
俺の手を取り、ずんずん歩いて行く。
リビングルームのドアの前で、俺の手を離して
大きく息を吸って‥
コンコンッ
「失礼致します。牧野です」
ドアの中から、ババァの声がする。
「どうぞ、お待ちしてたわよ」
牧野がドアを開ける。
目に飛び込んできたのは‥
ババァと、姉ちゃん‥
「お、お、親父?」
俺と同じ髪の毛で、悠然とソファーに腰掛けた親父だった。
牧野が、ニッコリと嬉しそうに
「お久しぶりでございます」
っん? オヒサシブリ?
牧野を振り向くと、ニッコリと笑ってる。
「やっぱり、バレてましたか」
「でも、分かったのはつい最近です。アレは鬘だったんですか?」
分かったのは最近? 鬘?
????ばかりが広がっていく。
ババァも、姉ちゃんも、2人の話を嬉しそうに聞きながら、頷いている。
「流石に、司と同じクルクル髪の毛じゃ、すぐにバレてしまうからね」
「あははっ 確かにそうですよね」
俺のミューズは、美しく笑う‥
って、俺、そんな場合じゃねぇだろう。
「悪りぃ、話が見えないんだけど‥」
牧野と親父2人揃って向き直り‥
ケラケラ笑っている。
仕方ねぇから、俺もお愛想笑いをしてみるけれど‥
気になって仕方ない。
そんな俺を尻目に、お茶が振る舞われ、牧野が持ってきたクッキーが並び‥
和やかに和やかに、歓談が続く。
牧野と付き合った当時の、ババァはどこだ?ってぐれぇにニコヤカに牧野と親父を眺めてやがる。
姉ちゃんがこっちを向いて
「司、あんた幸せね。つくしちゃん泣かしたら承知しないからね」
釘をさしてくる。
慌てて上下に首を振る。
と言うよりも‥ いま置かれたこの状況に、付いて行ってないのは‥俺だけなのか?
親父が悠然と微笑んで
「牧野さん、愚息をよろしく頼んだよ」
そう言って、頭を下げた‥ 下げた?
青天の霹靂だ。
穏やかだが、ババァ以上にプライドの塊で生きてきた人間だ。
それが、牧野に向かって頭を下げた‥
牧野が慌てて
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