目覚めよユニコーン 05 司つく
俺の心の叫びが通じたのか?
「あははっ、そのお陰で今があるとでも言いましょうか‥」
そんな事を言いつつ、鼻を掻いている。
「去年の春休みから、インターンシップが始まるまでと申しましょうか‥」
なははっ と笑いながら、親父の元で働きだした話をしてくれる。
「是非、手伝って欲しいって。もともと出会った会社の社長にも話を通していてね‥」
いつの間にか、働く事になっていたんだと。
清掃のバイト、家庭教師のバイトなんかも、一段落ついた所だったから
親父の所での手伝い一本で働きだしたらしい。
そうか、そうかと聞きながら、
親父の事だ‥きっと色々な所に、
話を通しそうなる様にもっていったんだろうと想像した。
お眼鏡にかかった‥そして、自分で育ててみたくなった
って奴なんだろう‥
”良かった” 心からそう思う。
じゃなきゃ‥俺らの未来はない所だった‥
フッ、いつもいつも‥コイツに守られぱなしだよな。
「ありがとう‥」
俺の腕の中に、牧野がいる幸せを噛み締めて
ギュッと牧野を抱きしめた。
「お礼なら、おじさまに言って‥
あたしに、本当の自信をつけて下さったのはおじさまだから」
本当の自信?
そう聞けば
「うん。だから‥あたし目一杯素直で一直線に道明寺好きってしてるでしょ?」
やっ、それはどうだか知んねぇけど‥
ってか、そんなに 好きって言われてるか?
なんて考えたけど‥
ギュッと抱きついてくれたから‥そうなんだろう‥と。
っん?なら 社内でもオープンで構わねぇんじゃねの?
なんて事を思って、今まさに言葉に乗せようと思った瞬間‥
「社内では、ややこしくなるから内緒でね」
ニッコリ笑って、牽制してきやがる。
「お前凄いな‥まる‥」
「うふふっ、超能力者でもなんでもないからね」
先に言われちまって‥ 俺、立つ瀬なし
「まぁ、そう言う事なので、社内では何卒目立った行動は慎むようにね」
釘まで刺されちまって、これまた‥立つ瀬無し。
「約束だからね?解った?」
「あぁ‥」
そんなに念を押さなくても‥
社内で会うのなんて、稀にだろうよ。
「あぁー良かった」
「良かったって、お前ちょっとは、俺が彼氏だって自慢とかしろよ」
そう言えば‥
ケラケラ笑いながら
「そんな自殺行為したくないよ」
なんて、言い返してくる。
ったくなぁーーー
最大限に自慢して、最大限に特権使いまくればいいもんを‥
どこまで面倒くせぇ女なんだろうな。
牧野が俺を見上げる
反則級に可愛い仕草だ。
俺の全細胞が、
牧野を好きだ愛してると叫んでる。
俺、恥ずかしい程に‥目の前の女に惚れている。
もう一度、ギュッと抱きしめて口づけ一つ落とす。
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