驀地 あきつく
「美作さん だから言ったでしょ? いい加減ちゃんとした恋愛しなさいって!!」
キャンキャンキャンキャン...すげぇ 怒ってんの! 頭がキ―――――ンとしそうだ
こんな時は、ぅぅうーん
ポンッ
そうだそうだ 何かべつな事を考えればいいんだ。そうだそうだ。
<昨日見た映画だ、映画!そうだ映画のストリーを思い出せ////ミスト 人間心理をよくついてんよなぁー...>
「ハァッー 心理、心理ってなによ!! 心理って、ったく…あっ、ちょっと聞いてんの??」
ダメだダメだ こいつヒートアップしてるよ。 ここは真摯にだ
「ゴメン…」
「ゴメンって何? やっぱりさっきのマダムと何かあるんだ…やっぱりね…っとにさぁー」
はっ、こいつ勘違いしてるよ 俺ってこの所ずっとお前と一緒にいると思うんだけなぁーー
うーーん この鈍さは、何なんだよ。
「ねぇ、ねぇ、俺さそんな暇ないよ」
「ハァッー言うに事欠いて、暇がないって?ったく、これだからお坊ちゃんは」
「ちょっ、ちょっ そうじゃなくて、俺ずーっとお前と居るよな? だ・か・らぁー そんな暇無いんじゃないですか?って、話なんだけど…」
「......」
思い至ったのか、無言になるこいつ。反省もまっしぐらかよ(笑)
「...もぅ、兎にも角にも、美作さんはちゃんとした恋愛しなさいってーー」
って、こいつ負けねぇーに、ギアチェンかよ。 ハァッーでも待てよ?
「じゃぁさぁ、つくしちゃんがなってよ。その真剣な恋愛とやらの相手に」
パコン
「痛ってぇ」
耳まで真っ赤にして、いきなり頭叩かれたかと思ったら...
牧野走って行っちまいやがった... ったく痛てぇなぁー
RRRRRR RRRR RRRRR
中々出ない牧野、さっきの事で気まずいのか?それともまた用無しスマフォになってるのか?
RRRRR RRRRRRR
「......」
「牧野、今どこ?」
「......」
「あのさぁ、だんまりはいいけど、今日お袋呼んでるから、一緒に帰るって約束したよね?」
「...ゴメン、さっき叩いちゃって...」
消え入りそうに言う牧野。
「で、今どこ?」
「うさぎ屋...」
「じゃぁ、待ってて...」
うさぎ屋にいた牧野は、でっかいでっかいパフェと格闘中だった。
今度は食べるのに、まっしぐらか?...
「さっきは、ごめんなさい。いきなり叩いて...」
「いいよ、いいよ…でも、解ってくれた? 俺そんな暇じゃないって…」
「...う、う、うん。解ったけど、もう変な冗談は言わないでね」
冗談じゃないのになー こいつ俺と一緒に居るの何だと思ってんのか?ってか、俺の事なんて思ってるのか?
茶飲み友達? 同僚? 親友? 兄貴?
「まだ痛い?」
「イヤ、大丈夫。」
「...苦虫潰した顔になってるんですけど」
「じゃぁ痛い。」
「ゴメンね。」
「嘘 もう痛くない。でっけぇーパフェ食べてるから見てるだけで胸やけしそうだなぁー、と思っただけだよ」
「そっか...なら良かった」
破壊的に可愛い笑顔で笑ってくる。こいつ笑顔になるとめちゃ可愛くなんだよなぁー
つらつらと考える。
「なぁ、お袋新作ケーキの試食って行ってたぞ。大丈夫か?」
「あっ”、そ、そ、そうだった...ヒャー 半分食べて...」
ゲッ、俺も一緒に試食すんだぞ?無理だろう...
だけど、上目使いの表情がたまらなく可愛くってついついOKしちゃったんだよな。
「...うぷっ。当分甘いもん見たくないや」
「だらしないなぁー」
ケラケラ笑う牧野。
って、誰のせいでこの状態だよ。うさぎ屋パフェの破壊的な大きさ。食べても食べても最後までたどり着かないんじゃないかと思ったほどだ。 その後にお袋のケーキの試食だろ?そりゃ当分見たくもなくなるだろうよ。
牧野大好き 芽夢 絵夢の2人も笑いにつられて笑いだす。お袋まで...
いつも楽しく(?)明るい美作の家だが、今日は一段と明るくて...ガキん時の俺はこんな疲れる家は嫌だった。仲間たちの間でも俺が調整役 いつもだとそれも疲れんだよ。 で、 ...癒されてーなと思い年上の女を求めた。
だけどな、俺大人になったんだよ...
笑い声が、賑やかな声が、家中に蔓延してる事の幸せを知ったんだよ。
なぁ 牧野 俺もそろそろお前にまっしぐらに向かってもいいかな?
驀地 ばくち まっしぐら と読みます。ばくちだと博打の方がイメージされるので、大概はまっしぐらと読まれるそうです
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あきつく遅くなってしまいました。応援SS取りあえず完了です。←俺だけなぜ短いとクレーム来そうですが、優しいあきら君は許してくれる事でしょう。。