君の天使 24 司つく
危うい均衡の中、日々が過ぎて行く。
一番に痺れを切らしたのが‥
「櫛崎、道明寺HDと提携の話あったよね?」
「はい、専務」
「それ、俺も関わる事にするから、道明寺専務にアポとって‥‥で、アポとる際に、牧野さんも同席でって伝えておいて」
ニッコリと、トモが微笑んでいた頃‥
「つくしさーん」
「牧野さーん」
女神つくし‥前の職場同様に、あちらこちらから声がかかるようになる。
ホッと出来る。誰にでも優しい。
お掃除の人だろうが、どこぞの社長さんだろうが、接する態度に裏表がないのだ。
そりゃぁ、好きになる。
つくしに対するやっかみ?
そりゃぁ、勿論あるよ。うーん、あったよのが正しいのかな?
いや、まだ全くないわけじゃないか。
司様~ と黄色い声が飛び交うくらいの男の秘書をしてるからね。
あって、当たり前。
剰え、その男が、自分の感情を隠そうとしないからね‥
やっかみも、意地悪も、そりゃあるよ。
だけど‥つくしって、そんな事には動じないんだよね。
周りが逆に怒りだすくらい。
杏奈嬢なんて、自分の事以上にプリプリして
「つくしさんは、人がよ過ぎです。もう仕返ししましょ。仕返し」
「杏奈さん、ありがとう。でも別に実害もないからね。大丈夫よ。‥って、落ち着いて、落ち着いて」
興奮する杏奈嬢を宥めてる。
で‥独り言を呟く
《 赤札貼られて、車で引き摺られるわけでもないし‥乱暴されるわけでもないし‥アハハッ 》
赤札? 車で? 乱暴? 随分と物騒な事が口から出る出る。
《 仕返しするなら、一番に道明寺でしょ。うん。間違いない 》
なんて言いながら、クスリと笑った。
「つくしさん、仕返しする時は、いつでも協力しますから。ううん。仕返しOKならいつでもしちゃいますから」
「あははっ 大丈夫だよー それよりも、こっちやっちゃおう」
ふわりと笑う。
ふわりに包まれ、杏奈嬢が幸せな気分に包まれている時‥
苦虫潰してた司。
「なんで牧野が同伴だ?」
「先方様からのご希望でして‥」
「どうしてもか?」
司の剣幕に押されて、久方ぶりに緊張中の尾形。
それでも引かないのが尾形。
ジロリと睨む司に
「はい。どうしてもです」
キッチリ、カッチリ 返答してた。
司は、くるくると椅子を回しながら
「寺沢‥との契約止めとくか?」
「専務‥無理です」
「‥はぁっーー」
盛大にため息吐いている。
決して、トモと会うのに気後れしてるわけでも、気持ちが負けてる訳でもない。
ただ‥‥
トモと会うって事は、ある意味現実と向き合うからね。
現実の先には、つくしの気持ちに向き合うって事が待ってるからね。
「‥はぁっーーー」
だからのため息なんだろうね。
「牧野さんに、珈琲持って来てもらいますね」
こんな時は、女神つくしに一任とばかりに尾形が、一言残して執務室を退室する。
心此処にあらずの司は、眉間に皺を寄せながら生返事。
コトッ
湯気が立つ珈琲が、目の前に置かれて
「お待たせしました」
つくしにそう微笑まれた時、真面目に驚いてた。
あまりの驚きぶりに、つくしが笑う。
コロコロと鈴の音のように。
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一番に痺れを切らしたのが‥
「櫛崎、道明寺HDと提携の話あったよね?」
「はい、専務」
「それ、俺も関わる事にするから、道明寺専務にアポとって‥‥で、アポとる際に、牧野さんも同席でって伝えておいて」
ニッコリと、トモが微笑んでいた頃‥
「つくしさーん」
「牧野さーん」
女神つくし‥前の職場同様に、あちらこちらから声がかかるようになる。
ホッと出来る。誰にでも優しい。
お掃除の人だろうが、どこぞの社長さんだろうが、接する態度に裏表がないのだ。
そりゃぁ、好きになる。
つくしに対するやっかみ?
そりゃぁ、勿論あるよ。うーん、あったよのが正しいのかな?
いや、まだ全くないわけじゃないか。
司様~ と黄色い声が飛び交うくらいの男の秘書をしてるからね。
あって、当たり前。
剰え、その男が、自分の感情を隠そうとしないからね‥
やっかみも、意地悪も、そりゃあるよ。
だけど‥つくしって、そんな事には動じないんだよね。
周りが逆に怒りだすくらい。
杏奈嬢なんて、自分の事以上にプリプリして
「つくしさんは、人がよ過ぎです。もう仕返ししましょ。仕返し」
「杏奈さん、ありがとう。でも別に実害もないからね。大丈夫よ。‥って、落ち着いて、落ち着いて」
興奮する杏奈嬢を宥めてる。
で‥独り言を呟く
《 赤札貼られて、車で引き摺られるわけでもないし‥乱暴されるわけでもないし‥アハハッ 》
赤札? 車で? 乱暴? 随分と物騒な事が口から出る出る。
《 仕返しするなら、一番に道明寺でしょ。うん。間違いない 》
なんて言いながら、クスリと笑った。
「つくしさん、仕返しする時は、いつでも協力しますから。ううん。仕返しOKならいつでもしちゃいますから」
「あははっ 大丈夫だよー それよりも、こっちやっちゃおう」
ふわりと笑う。
ふわりに包まれ、杏奈嬢が幸せな気分に包まれている時‥
苦虫潰してた司。
「なんで牧野が同伴だ?」
「先方様からのご希望でして‥」
「どうしてもか?」
司の剣幕に押されて、久方ぶりに緊張中の尾形。
それでも引かないのが尾形。
ジロリと睨む司に
「はい。どうしてもです」
キッチリ、カッチリ 返答してた。
司は、くるくると椅子を回しながら
「寺沢‥との契約止めとくか?」
「専務‥無理です」
「‥はぁっーー」
盛大にため息吐いている。
決して、トモと会うのに気後れしてるわけでも、気持ちが負けてる訳でもない。
ただ‥‥
トモと会うって事は、ある意味現実と向き合うからね。
現実の先には、つくしの気持ちに向き合うって事が待ってるからね。
「‥はぁっーーー」
だからのため息なんだろうね。
「牧野さんに、珈琲持って来てもらいますね」
こんな時は、女神つくしに一任とばかりに尾形が、一言残して執務室を退室する。
心此処にあらずの司は、眉間に皺を寄せながら生返事。
コトッ
湯気が立つ珈琲が、目の前に置かれて
「お待たせしました」
つくしにそう微笑まれた時、真面目に驚いてた。
あまりの驚きぶりに、つくしが笑う。
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