紅蓮 02 つかつく
お茶にお花に踊りに、お琴のお稽古。
お稽古ごとの先生は、全てこちらに来て頂く事になっている。
お稽古事の先生方を始め、あたしの身の周りの世話をするのに、
二階堂以外の男性は一切置かないと言う徹底ぶりだ。
宗谷の悋気ぶりには頭が下がる。
二階堂は,宗谷の犬だ。
舐めろと言えば、宗谷の靴の裏でも舐めるだろう。
あたしの教育係兼見張り番だ。
「つくし様」
二階堂の冷たく尖った声に、
何も悪い事などしていないのに、あたしの身体はビクつく。
「凌様のご不在の折りには、私が全て一任されております」
二階堂の切れ長の眼差しが、あたしをすくませる。
「あっはい、申し訳ございません」
「つくし様の謝罪は何に対してでございますか?」
何も悪い事などしいないのに、反射的に謝ってしまったあたしに、二階堂が問うてくる。
解りませんとも言えずに、口ごもる。
「ご勝手に、外からの取り次ぎのお電話に出られましたね」
あぁ、やはり怒られるのではないか。
だったらこんな回りくどい言い方などしなければ良いのにと、臍を噛む。
「二階堂さんも山下さんも、見当たりませんでしたので‥」
「不慣れな使用人が、つくし様に対してのお電話を取り次いだ様ですが、如何なる時でありましても、凌様以外のご連絡に関しましては、私か山下があたります故、お出にならないで下さいませ」
「‥はい」
「凌様には、今回の件に関しましてはお伝えしませんが、必ずお守り下さいませ」
安堵と共に、あたしは頷く。
久しぶりに、明日は外に出掛けられる日だ、
宗谷の悋気にあたってしまったら、久しぶりの外出さえも許して貰えなくなってしまうだろう。
↓ランキングのご協力よろしくお願い致します♥


♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
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お稽古事の先生方を始め、あたしの身の周りの世話をするのに、
二階堂以外の男性は一切置かないと言う徹底ぶりだ。
宗谷の悋気ぶりには頭が下がる。
二階堂は,宗谷の犬だ。
舐めろと言えば、宗谷の靴の裏でも舐めるだろう。
あたしの教育係兼見張り番だ。
「つくし様」
二階堂の冷たく尖った声に、
何も悪い事などしていないのに、あたしの身体はビクつく。
「凌様のご不在の折りには、私が全て一任されております」
二階堂の切れ長の眼差しが、あたしをすくませる。
「あっはい、申し訳ございません」
「つくし様の謝罪は何に対してでございますか?」
何も悪い事などしいないのに、反射的に謝ってしまったあたしに、二階堂が問うてくる。
解りませんとも言えずに、口ごもる。
「ご勝手に、外からの取り次ぎのお電話に出られましたね」
あぁ、やはり怒られるのではないか。
だったらこんな回りくどい言い方などしなければ良いのにと、臍を噛む。
「二階堂さんも山下さんも、見当たりませんでしたので‥」
「不慣れな使用人が、つくし様に対してのお電話を取り次いだ様ですが、如何なる時でありましても、凌様以外のご連絡に関しましては、私か山下があたります故、お出にならないで下さいませ」
「‥はい」
「凌様には、今回の件に関しましてはお伝えしませんが、必ずお守り下さいませ」
安堵と共に、あたしは頷く。
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