明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

紅蓮 07 つかつく

宗谷の前では気を抜かない。この3年で身につけた習い性だ。
気をつかっていない振りをしながら、
最大限に神経を張りつめさせている。

屋敷の者、たまに会う外部の者達も全てのもの達が、
「奥様は、宗谷様に愛されてお幸せでいらっしゃる」
そう言う。幸せ?誰が?そう思うけど、
木偶の人形は、3年で完璧に身に付けたアルカイックスマイルとやらで
「えぇ」と返答する。
こんな生活が幸せというならば、くれてやるそう思いながら。
紅いべべ着た木偶は笑う。


今は、ひたすらに、宗谷があたしに飽くる日が来るのを待っている。
なのに、この3年‥宗谷は、あたしに飽きる所か、
日毎にあたしに対して執着を強くする。
あたしの形だけ愛している筈なのに、
宗谷は、あたしを雁字搦めに縛り付ける。異常な程の執着で。

**

桜子と西門さんを、宗谷と共に見送る。二人が丁寧に宗谷に挨拶をして戻って行く。

宗谷と共に、長い廻り廊下を歩く。
無言の宗谷が空恐ろしく
「凌さん、ほら夜桜が‥」そう声を発した瞬間‥
「つくし、君はまた私との約束を破ったね」
冷たく尖った声がする‥

あたしの首筋に、ヒヤリとした汗が流れる。

宗谷の手があたしの手を取る。力いっぱい握られる
「痛いっ‥凌さん‥」
宗谷は、被虐の笑みを浮かべる。

宗谷の屋敷は、本邸と幾つかの離れが、渡り廊下で繋がっている。
宗谷が、向かっているのは‥地下牢だ。

「凌さん‥あたし‥」
「つくし、あたしと言わない約束だよ。それに口答えは許さないよ」
物言いは優しいのに、冷たく尖った、あたしを責める声がする。
「申し訳ありません」

ガチャリッ
施錠を一つ一つ解いていく。
この屋敷に似合わない、指紋認証の施錠‥
宗谷と、二階堂、山下しか開けられないようになっている。

あたし?あたしに、この屋敷の中で、開け閉め出来る鍵などある訳がない。

地下室の格子窓から、月の明かりが漏れている。唯一、外界に通じる空間。
贅をつくした美しい部屋。
外界とは一切の接触が許されない部屋。

それなのに、牢の中に、天空が広がる。
井戸の中にいるように、高い高い位置に大きな天窓が付いている。

鳥のように、羽ばたけたなら出て行けるのかしら?
いつもそんな風に思う空間だ。

あたしは、手を伸ばす。天に向かって手を伸ばす。




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4 Comments

asuhana  

丸市えり子さま

つくしちゃんのお誕生日 1228 を 入れて下さい♪ 

2016/08/09 (Tue) 16:16 | EDIT | REPLY |   

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2016/08/08 (Mon) 23:28 | EDIT | REPLY |   

にこ  

さとぴょん様

こんにちは。
コメント大変ありがとうございます。
宗谷良いですか?
そう言って頂くと嬉しいです。
二階堂は考え過ぎかと(爆)
これからもどうぞ宜しくお願い致します。

2016/04/06 (Wed) 16:33 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/06 (Wed) 13:45 | EDIT | REPLY |   

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