明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

紅蓮 10 つかつく

豪奢な地下牢で、ひとしきり泣いて紅をさす。

外界と遮断されたこの空間。
この部屋まで来るのは、宗谷だけ。
ここに閉じ込められている間は、宗谷としか言葉を交わせない。

食事は、二階堂と山下が隣室に用意する。
隣室へと続く扉は、二人が来る時間には閉まってしまう。

ここに在るのは、宗谷と彼がもたらす快楽だけ。

天空の空を見つめる…手を翳す。
手首には、うっすらと縛られた痕がついている。
極力、痕をつけないようにする宗谷としては珍しい。
何がそんなにも、宗谷の心に火を点けたのだろう。
そう思いながら手首を見つめる。


宗谷の周りには、美しい人が沢山いるのにも関わらず、
さして美しくもないあたしのなりを、なぜこんなにも愛するのだろう。

「好いたほど飽いた」そうなってくれないものかと願う。
あたしの形など、目にしたくないと飽いてくれたら良いのに‥

天空の空‥ ゆうに10メートルの高さはあるのだろう。
地下から見上げた空。作り物のような空。

素肌の上に足利銘仙の着物。この部屋に居る時のあたしの装いだ。
態々、宗谷が絵具を握り、絵を描き職人に織らせる。
宗谷に嫁いでからの期間、殆どを和装で過ごしている。
ショーツを履くのでさえ、月のものの時だけ。

宗谷の趣味は、徹底している。それをあたしにも課すのだ。
此のところ、少し上手に振る舞えるようになったけれど…
最初の頃は、毎夜毎夜折檻が待ち受けていた。

よりにも依って、外出の一日前にミスをしてしまうなんて‥
ママは、どうしてるかな?
会いに行く筈だった、母を思う。

ママが病で倒れ、ほぼ寝たきりになって4年が経つ。
パパの借金で、医療保険には入っていなかったママの毎月の医療費は、莫大な金額だ。
宗也は、全てを出してくれている。
パパの借金、ママの医療費、進の進学費用。
もちろんパパやママ達の現在の生活費まで。

それだけじゃない。養女に入った西門への後援者としての支援。

「フゥッ~」吐息をつく。宗谷には、逆らえない。そんな思いと共に。

シャリーン
宗谷の到来を告げる鈴が鳴り響く。
最初、この部屋に幽閉され、鈴の音を聞いた時は。あの鈴の音が恐怖だった。
今?今は『大奥か』なんて脳内で突っ込みをいれている。


襟をただし、宗谷を迎え入れる。
媚を売り、腰をふり、早くこの部屋から出して貰おう。
屋敷の外には、出られない場所だとしても、全てが閉ざされた此処よりは、自由がある。

引き出しに仕舞われた、お道具を出す。
宗谷に、あたしの身体を楽しんで貰えるように。

そうだ、新しい髪飾りをおねだりしよう。乳房を彩るピアスと御揃いで…
きっと宗也は、「つくしは、淫乱だ」整った薄い唇を片方上げて、喜んでくれるだろう。

伽藍堂の肉体など幾らでもくれてやろう。
蠱惑的な笑みを浮かべ、あたしは宗谷を迎える。



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2 Comments

にこ  

みかん様

コメント大変有り難うございます。
明日もまたつくしちゃんの受難が続く事かと思われますが
引き続きお読み頂ければ幸いです。

2016/04/09 (Sat) 14:14 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/09 (Sat) 13:54 | EDIT | REPLY |   

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