明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

紅蓮 21 つかつく

紅いのかしら? 蝶々の血も‥
「っん?なにが紅いって?」
「いえ‥紅くて綺麗だなぁ‥って」
「つくしには、紅が似合うからね」
至極、満足そうな微笑みが目の前にある。

室井が頷いた後、
「宗谷様、先日のチョーカーとアンクレットが出来上がって参りましたが‥いかがなさいますか?」
「ついでだから、貰って帰ろう」
宗谷が返事をすると
「つくし様、お付けになられますか?」
室井が、あたしに問うてくる。
態々、あたしに聞かなくても良いのにと思いながら‥隣の宗谷を見上げる。
宗谷は、室井に何やら耳打ちしている。

あたしは、こんな時どんな表情をして、待っていればいいのかが未だに解らない。


口元に、小指を持っていく。
爪を噛む‥ あっ、叱られる。

そう思った時には、もう遅くて宗谷があたしの小指を掴んでいる。
小さな声であたしは謝る
「ごめんなさい‥」
宗谷の掌が、あたしの小指を掴んだまま離さない‥
振りほどきたい‥
振りほどけない‥

ノックの音がして、ジュエリートレイを持った店員と、
黒いドレスを持った店員が入ってくる。
室井が受け取り、宗谷に渡して部屋を出て行く。

あたしと宗谷が部屋に残される。
「つくし、着物を脱いで、ドレスに着替えなさい」
あたしは、宗谷の前で着物を脱ぐ。

帯締めを外し、帯を解く。 
着物を脱ぎ、長襦袢姿になり、紐を解く。
裸体に、ピアスが光る。

ランジェリーを付け、
黒いタフタのドレスを着て、ハイヒールを履く。

「つくしの着替える姿は、中々そそられるね」
そう言いながら,あたしの首もとにチョーカーを付ける。
跪き、アンクレットを付ける。

刹那‥
司に、初めてアンクレットをプレゼントされた時の記憶が蘇る‥
恥ずかしそうに、だけど嬉しそうに、
『お前は、俺だけのもんだ』そう言って、あたしに跪きながら、左足に付けてくれた。
クルクルの巻き毛を指で絡み取り、幸福感に包まれた。
口づけを交わして、抱き合った。甘美な思い出。

‥倒錯した思いに駆られ、宗谷の真っ直ぐな髪を指で絡み取る。
宗谷が驚いた表情をした後に、嬉しそうに笑う。

アンクレットの透明な光が、キラキラ輝いている。

店のものに、見送られ車に乗り込む‥
あのお店で、この人は、一体幾ら使ったのだろう?
宗谷は、あたしを着飾らせるのに、湯水のようにお金を使う。
バカみたい‥ 窓の外を眺める。

「つくし、今日は泊まって行こう」
宗谷が、美しい唇を、あたしの首筋に這わせながら、そう囁いてくる。

夕飯は、久しぶりに鉄板料理でも、食べようかとご機嫌に言う。
宗谷と初めて食事に行ったのが、鉄板料理だったんだっけ。

何がいい?そう聞かれ、鉄板焼きと答えて、一緒に行った。

今日は、随分とご機嫌なようだ‥
ご機嫌なのを、態々壊す必要などない‥
「楽しみ」と答えながら、宗谷の指に指を絡め頭を凭れ目を瞑る。

車内には、「喜びの鳥」の曲が流れている。

美しく軽快な調べを子守唄に、あたしは眠る。
「つくし‥つくし、着いたよ。起きなさない」
宗谷の声がする。あたしは,目を覚ます。
ホテルのエントランスに車が横付けされている。
寝ぼけ眼で、車を降りる‥


宗谷は、意地が悪い‥





 
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4 Comments

にこ  

さとぴょんさま

多分、この男295度は見えるはず(笑)
三点ピアスでございますよ~
ツルツルだからね~(笑)
つくし一人称で進む予定なので…少しずつ考えが見えていく感じですかね~

2016/04/20 (Wed) 18:30 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/20 (Wed) 15:47 | EDIT | REPLY |   

にこ  

Re

きゃんでぃ様
光栄な言葉ありがとございます。とても嬉しいです。

2016/04/20 (Wed) 06:48 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/20 (Wed) 00:15 | EDIT | REPLY |   

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