紅蓮 22R つかつく
メープルの総支配人が、近づいて来る。
「宗谷様、奥様、ようこそいらっしゃいませ」
カードキーを受け取る。
宗谷は、意地が悪い‥
時折、こうしてあたしが、宗谷の持ち物だと認識させる。
決定権は、全て自分が持っているのだと‥
「先に、食事に行こうか」
美しい顔で微笑む。
当たり前のように、個室に通される。
あたしは、案内係の後ろを歩く。その後ろを宗谷が歩いて付いて来る。
レディファースト‥中々慣れない習慣だといつも思う。
屋敷の中では、宗谷の前を歩く事などないから余計かもしれない。
前菜とアペリティフが出される。
目の前の美しい男は、ニコニコとご機嫌に食事を堪能していく。
メープルで頂く食事は、あたしにとって砂を噛むようだ‥
宗谷は、意地が悪い‥
あたしは、この男が嫌いだ。
だけど‥‥
この男に従順でいなければいけない自分の事は、もっと嫌いだ‥
あたしは、微笑みながら食事を頂く。
* *
プレジデンシャルスイート‥‥
何度、この部屋で司と抱き合っただろう‥
何度、嬉しい朝を迎えただろう‥
目の前の男は、その思い出さえも、あたしからもぎ取り、塗り替えて行く。
最高の思い出は、最悪の思い出に姿を変えて行く。
宗谷は、あたしを窓際に立たせ、服を脱がしていく。
大きな窓に、裸身が映る‥‥
豪奢な部屋に、醜い女の姿が映る。
宗谷は、全身を愛撫する。
ゆっくりとじっくりと、宗谷の手が舌が唇があたしの身体を責める。
こんこんと湧き出る泉のように汁が、溢れ出す。
「つくしのここは、淫乱だね。ほら見てご覧。こんなにも溢れているよ」
太腿を、汁が滴り落ちる。あたしのあそこは、汁を垂らして男を誘いこむ。
宗谷が、あたしに侵入してくる。
あぁ逝く‥ そう感じる一歩手前で、動きが止まる。
何度も何度も‥繰り返される。
あたしは堪えきれずに、宗谷に懇願する。
「凌さん‥お願い‥お願いします‥」
腰を振り、媚びを売り、もっと欲しいと懇願する。
「愛してます。そう言ってご覧」
宗谷が、満足げにニヤリと笑いあたしを貫く。
快楽に打ち拉がれた、醜い女の姿が映る。
あたしは、この男が憎い‥
なのに、あたしはこの男の齎(もたら)す、快楽の虜になっている。
宗谷は、あたしを抱きかかえ、バスルームに連れて行く。
優しくあたしの全身を洗う。口づけを落としながら、湯船に浸かる。
「ねぇつくし、この部屋で抱かれるのはどんな気分?」
宗谷は、意地が悪い
宗谷に抱きしめられ、あたしは眠りについた振りをする。
規則正しい寝息を聞いて、気付かれないように、宗谷の身体から抜け出す。
窓辺に腰掛け、空を見る。
夜空に浮かぶ月を見て、小指を噛む‥
そして、ふと思う‥いまなら、抜け出す事が可能だと‥
出来もしないのに…そう思う。
↓ランキングのご協力よろしくお願い致します♥


♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
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宗谷は、意地が悪い‥
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美しい顔で微笑む。
当たり前のように、個室に通される。
あたしは、案内係の後ろを歩く。その後ろを宗谷が歩いて付いて来る。
レディファースト‥中々慣れない習慣だといつも思う。
屋敷の中では、宗谷の前を歩く事などないから余計かもしれない。
前菜とアペリティフが出される。
目の前の美しい男は、ニコニコとご機嫌に食事を堪能していく。
メープルで頂く食事は、あたしにとって砂を噛むようだ‥
宗谷は、意地が悪い‥
あたしは、この男が嫌いだ。
だけど‥‥
この男に従順でいなければいけない自分の事は、もっと嫌いだ‥
あたしは、微笑みながら食事を頂く。
* *
プレジデンシャルスイート‥‥
何度、この部屋で司と抱き合っただろう‥
何度、嬉しい朝を迎えただろう‥
目の前の男は、その思い出さえも、あたしからもぎ取り、塗り替えて行く。
最高の思い出は、最悪の思い出に姿を変えて行く。
宗谷は、あたしを窓際に立たせ、服を脱がしていく。
大きな窓に、裸身が映る‥‥
豪奢な部屋に、醜い女の姿が映る。
宗谷は、全身を愛撫する。
ゆっくりとじっくりと、宗谷の手が舌が唇があたしの身体を責める。
こんこんと湧き出る泉のように汁が、溢れ出す。
「つくしのここは、淫乱だね。ほら見てご覧。こんなにも溢れているよ」
太腿を、汁が滴り落ちる。あたしのあそこは、汁を垂らして男を誘いこむ。
宗谷が、あたしに侵入してくる。
あぁ逝く‥ そう感じる一歩手前で、動きが止まる。
何度も何度も‥繰り返される。
あたしは堪えきれずに、宗谷に懇願する。
「凌さん‥お願い‥お願いします‥」
腰を振り、媚びを売り、もっと欲しいと懇願する。
「愛してます。そう言ってご覧」
宗谷が、満足げにニヤリと笑いあたしを貫く。
快楽に打ち拉がれた、醜い女の姿が映る。
あたしは、この男が憎い‥
なのに、あたしはこの男の齎(もたら)す、快楽の虜になっている。
宗谷は、あたしを抱きかかえ、バスルームに連れて行く。
優しくあたしの全身を洗う。口づけを落としながら、湯船に浸かる。
「ねぇつくし、この部屋で抱かれるのはどんな気分?」
宗谷は、意地が悪い
宗谷に抱きしめられ、あたしは眠りについた振りをする。
規則正しい寝息を聞いて、気付かれないように、宗谷の身体から抜け出す。
窓辺に腰掛け、空を見る。
夜空に浮かぶ月を見て、小指を噛む‥
そして、ふと思う‥いまなら、抜け出す事が可能だと‥
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