明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

紅蓮 31  つかつく

具合が悪いといい、床に臥せる。
どうせ楽しい事など、あたしの人生には訪れないのだから。

何を話したところで、あたしの要求など届きはしない。
期待などしなければ良かった。


いつの間にか、微睡んでいたのだろう、山下が心配気に見ている。

「つくし様、お加減如何でいらっしゃいますか?」

「ねぇ、なぜ宗谷はあたしの小さな望みさへ叶えてくれないの?」

「つくし様…」

「ジーンズが嫌な訳じゃないわよね。自分の意のままにならないのが嫌なのよね」

山下が押し黙る。その通りなのだろう。
自分の力を誇示する為に、期待をさせておいて覆す。

カウンセリングも、ごりょんさんの手伝いも、たまたま宗谷の意向に沿っただけのことだったのだと思い知る。

宗谷は、あたしが愛していない事を知っているのだろうか?
あんなに嬉しそうに微笑みながらも‥もしかしたら全て解っているのかもしれない。

ならば、あたしに自由など、訪れることなど不可能なのだろう。


少しだけ開けた窓から、風が吹く。
穏やかな一日な筈なのに、風が冷たく感じる。

「窓を閉めて頂戴」

窓は閉まった筈なのに、風が吹く。冷たい冷たい風が吹く。身体がだるくてたまらない。

「山下、あたし‥宗谷が嫌い‥」
「つくし様‥」
「そんな風に思う位、いいわよね?」
「‥凪子先生が、もうじきいらっしゃいますので‥」
「ご免なさい。そうよね山下もこんな話を聞いても、困るわよね」
あたしの顔から、笑いと共に嗚咽がこぼれる。
「つくし様‥山下は、つくし様の味方でございます」
「ありがとう‥」

あたしは、目を瞑る。
もう見果てぬ夢など見なくても済むように。

うとうとと微睡みが続く、凪子先生がいらしゃって2人だけで話をする。
「先生、あたし‥宗谷が嫌い、宗谷が憎い」
山下に訴えた事と同じ事を繰り返す。何度も何度も繰り返す。
壊れた蓄音機のように、繰り返す。
「つくしちゃん、うん。わかった。うん」
凪子先生が、いらっしゃらなかったら、あたしの精神など既に破壊していたのだろう。

精神よりも早く、あたしの身体は悲鳴を上げた。
微熱が続き、だるい日が続く‥

それなのに、夜は来る。
飼い馴らされた身体は、宗谷に抱かれて快楽を貪る。

心が拒絶すればする程に、不思議な事に絶頂は訪れる。
嫌悪すればする程に、あたしの身体に絶頂が訪れる。
まるで、嫌悪感が、憎しみがあたしの身体を後押しするように。


あたしは、堕ちていく。




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6 Comments

にこ(asuhana)  

さとぴょん様

憎しみが身体を後押しする・・・】
これね、そうらしいです。
嫌いなのに、抱かれなきゃいけない立場にあるとするでしょ
必然的に、その相手を憎む。
なのに、もの凄く快感が押し寄せてくる。
倒錯した思いとでもいうのでしょうか。

2016/04/30 (Sat) 18:31 | EDIT | REPLY |   

にこ(asuhana)  

kachi様

そう、流石に可哀想ですよね、
うんうん、可哀想なんです。
宗谷、バカじゃなかったんだ‥

2016/04/30 (Sat) 18:09 | EDIT | REPLY |   

にこ(asuhana)  

天音さま

おぉー どうなんでしょうね
坊ちゃん、とりあえず政略結婚中

2016/04/30 (Sat) 18:08 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/30 (Sat) 17:55 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/30 (Sat) 11:34 | EDIT | REPLY |   

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2016/04/30 (Sat) 10:06 | EDIT | REPLY |   

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