桜の花は夜光る‥

類が妖しく微笑んでいる‥
あたしの手をとる。

「つくし‥おいで」
「あ、あ、あのね‥」
「っん？」
「あ、あ、あたしね‥」
「っん？」
そう言いながら、類の手があたしの腰にまわされ、唇があたしの耳許を這う‥
「ちょ、ちょ、ちょっとタンマータンマータンマー」
あたしは、叫ぶ。
「あのね、あのね、あたし‥あたし‥そのぉ‥」
「っん？どうしたの？」
「あのね、あたし‥ごめんなさい‥しょ、しょ、処女なの‥」
類が、破顔する。
「なんで、謝るの？」
そう言いながら、優しいキスが降りて来る。
あたしの髪に、瞳に、唇に、優しいキスが降りて来る。

「だって、あたし‥誕生日きたら３０になるんだよ。」
「まだ29でしょ？それに‥俺は、嬉しい。人生最大の誕生日プレゼントかも。」

類があたしの耳許で囁き、耳朶を齧る。
あたしの背中にゾクリゾクリと戦慄が走る。

類の唇が、あたしの首筋を這い回る。時に吸い付きながら、唇が舌が這い回る
あたしの身体を、類の指先が駆け巡る。旋律を奏でるように‥
いつの間にか、全てをはぎ取られ、生まれたまんまの姿になる。

「綺麗だ」
類がそう言いながら、キスをする。
掌が胸を揉みしだき、指先が頂を摘まみ上げる。
舌が頂を舐める。吸い付くように、

初めて受ける刺激なのに‥あたしの口から声が漏れる
「あっ‥あ‥」
「気持ち良い？」
恥ずかしくて死にそうになるのに、嬉しそうに、執拗に頂を責める。

「力を抜いて」
類の手があたしの太腿を這い、陰部を撫であげる。
唇が這い、舌で花芯を弄ばれる。

恥ずかしくて、言葉が出ない。
だけど、あたしの身体は類から与えられる刺激を求める。

「つくしの中、すごく熱くなってる。指挿れるよ」
類のしなやかな指がまるで生き物のように、あたしの恥部に潜り込む。
優しく、抜き差しをされるたびに、熱い何かが溢れ出す。

胸の頂を舌で唇で弄ばれ、指が抜き差しされる。頭の奥の方が痺れる

「少しだけ我慢してね」優しく髪を撫でながら‥類があたしの中に侵入してくる。
全身に緊張が走る。類が優しく、優しくあたしの全身を愛撫する。
「力を抜いて」　
「うん。」
「少し動くよ」
身体が上下する。痛さの中に少しだけ気持ちよさが混じる‥
類の全てを受け入れる。

類は、優しくあたしのおでこにキスをする。
「愛してる」

あたしは嬉しくなって、抱きついてキスをする。
「ダメダメ、またしたくなる。あんた、もう身体きついでしょ？」
「‥う‥ん。ごめん‥」
もう一度だけ、軽くキスをして、あたしは眠る。
類の腕の中で、幸せに夢を見ながら、あたしは眠る。


＊＊＊

俺の誕生日、つくしが俺の元に舞い降りた。
シーツの上には、花びらが散るように、処女を現す血が舞っている。
つくしの白い肌にも、赤い赤い花びらを散らせる。

ハネムーンは、つくしを抱いて抱いて抱きまくった。
で、咲がつくしのお腹に宿った。
大河原の仕事は、申し訳ないが断った。

だってそうだろう？　離れてた分取り返さなきゃね？
だって言っただろう？　俺って策士だって。


＊＊＊

桜の花びらは、ひらりひらひら舞い落ちる。
小さな幸せに、姿を変えて舞い降りる。

おはようが言える幸せから始まって、日常の至る所に幸せは隠れている。
あんた達３人の鼻歌聞くのだって、４人で食卓を囲むのだって、全てが奇跡に満ち溢れているのだから。何もかもが特別な事なのだから。

俺の心に、ひらりひらひら幸せが舞い降り続ける。
小さな幸せは、永遠に舞い続け、大きな大きな幸福になっていく。



Happy Birth Day to Rui♪

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