白線 49
「yasuが頼りないから、みっちゃんとノエルに、いつも迷惑かけてごめんね」
あたしが謝ると。ノエルは笑いながら
「リリィちゃんが居てくれるから、今回は凄くゆっくり出来たよ~リリィちゃんのお陰だって、二人で感謝してたんだよ」
そう言いながら笑ってくれる。
みっちゃん、みっちゃんの惚れた彼女は、最高な女性です。
あたしは、ノエルと二人でカレーを食べながら、他愛もない会話を交わす。
「あと半年だよね?リリィちゃんが居なくなると寂しくなるなぁ~」
「じゃあ、みっちゃんと結婚して、一緒に日本に来れば?」
そう話をふると…目をぱちくりさせながら、
「そっかぁ~そんな手もあるね」
可愛らしく笑う。
えへへっ、みっちゃん…援護射撃だ。感謝しろ!!
ノエルと別れた後に、街をぶらつきながら類を思う。
この1年半、類を思い出さなかった日など一日たりとて無い。
会わなければ忘れられる‥そんなワケはない。
会わない日々にも、恋は積もる。あたしの心にシンシンと。
堆(うずたか)く堆く恋は、積もる。
類———好きだよー
あたしは、時折声に出す。
溢れ出る思いを解き放つために、声に出す。
あたしは、この1年半で、自分を好きになる努力をした。
傷つけられ、失った自尊心を取り戻す努力をした。
2年前‥
yasuは、あたしをパートン会長に託してくれた。
「リリスを女にして」と言って
「そりゃ、無理だよ。僕には愛するよっちゃんがいるから」
笑いながらウィンクを一つして
「約束通り、最強のレディにはしてあげるよ」
あの日から、あたしは、パートン会長のもとにいる。
新しい仕事は、あたしに大きな自信を与えてくれた。
流石、雑草。どこでもやっていけるじゃんって。
そんな強さを、パートンは、あたしに取り戻させてくれたんだ。
最初の半年、yasuは、あたしと暮らしてくれた。
yasuは、5ヶ月間、毎日あたしを抱き締めて眠ってくれた。
子守り歌を唄ってもらいながら、時には、小さな頃の類の話しを聞きながら、眠りについた。
隼人さんが、どんなに素敵な人かも耳にタコが出来る程聞いた。
お返しに、類がどれだけ素敵な人かを聞かせてあげた。
寝室を別にして1ヶ月後、仕事が私を待っているそう言って、この部屋を出て行った。
ぽっかり空いたままになっちゃうかな?そんな心配は杞憂で終わった。
yasuは、あたしの心にしっかりと棲みついた。
寂しいときは、yasuの子守唄を思い出す。それだけで、心がほっこりする。
あたしは、類を手に入れるために、もっともっと自分を好きになる。
あんな良い男を手放してしまったら、末代まで祟られる。
あれ?ちがうか。末代が生まれないって‥とこかな。
まぁ、どっちでもいいかぁー
あたしが、類の一人くらい面倒見てやるって、あたしは腹を括ったんだから。
花沢なんかに負けないって。
もしも、類が2人の生活に疲れて、あたしなんていらないって言ったら?
そんなの構わない。もう一度メロメロにさせれば良いだけ。
だって、あたしは決めたんだから。
って、あたし‥そんな魅力的だったけ?
なんて余計な事は考えない。考えたって仕方の無い事だから。
でも、あたしは知ってる。類は、あたししか愛せないって。
あたしが、類しか愛せないように。
待ってろ類! 覚悟しろ類!
あたしは、あたしの応援団だ。
負けるな。
白線なんて、飛び越えろ。
泣くときは、類の胸で泣け。
寂しいときは、寂しいって言え
辛いときは,辛いって叫べ。
愛してるなら、愛してるって言え
欲しいものは欲しいと言って、手に入れろ
あたしは、あたしを鼓舞する。
類、あたしはあんたを手に入れる
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