白線 60 fin
あははっ、今日は、ミシェレの嫁とミシェレの結婚式だ。
隣で、つくしと母さんが泣いている
「ノエルちゃん綺麗」
2人で同じ事を呟きながら‥
ライスシャワーが降り注ぐ中、ブーケトス…つくしの胸にヒットする。
嬉しそうにハニカムつくし。
その姿が、可愛くてクラクラする。
レストランに移動しながら俺の前を2人が歩く
「yasuも綺麗だったよね~もう、うっとりしちゃったもん」
「リリスも絶対綺麗よ」
仲睦まじく交わされる会話。
どっちが、本当の親子かわからない。
親父もお袋も、どこに行ってもつくしの両親に間違われる。
俺と親父は、そっくりなのに関わらず
「花沢様の所は、てっきり息子さんかと思っておりましたが、お嬢様だったんですね」
そんな風に言われて、何の否定もせずに嬉しそうに微笑む、両親。
慈愛に満ちた眼差しで、つくしを見ながら
「可愛い娘の結婚式なので、ご尽力お願いするよ」
そう答える。
俺は、蚊帳の外…笑いが出るくらい蚊帳の外
* *
新居の見学の後,花沢に出向く。
打ち合わせをしながら親父と話す。
トントンッ ノックの音がして
「社長、そろそろお時間が」
親父の秘書が呼びに来る。
つくしを見つけ、嬉しそうに微笑んでいる。
「つくし様も、いらしゃってたんですね。でしたら、お時間もう少し調整いたします。」
つくしが微笑みながら
「茜さん、コレ皆さんで召し上がって下さい」
お菓子の箱を渡している。
つくしがいるのを知って、次から次へと花沢の重役連中が社長室を訪れて来る。何の用もないのにだ‥
はぁっーー 一体いつになったら俺だけのつくしになるの?
隣を見ると、ニコニコ笑いながら次から次へ来る奴らを相手してる。
最後に必ず
「出戻りになりますが、花沢を宜しくお引き立てお願い致します」
美しい所作で、お辞儀をしながら。
そう‥俺等の作ったR.H.M companyは、ミシェレに任せ、結婚式が終わったら、俺は花沢に戻って来る。
親父は、つくしの代わりにLysに行き、お袋を手伝うらしい。もう一時も離れていたくないと懇願された。
代わりに、俺が花沢の社長になる。出戻り社長。なのに周りが驚くほどに、好意的だ。
理由は、すこぶる明快だ。つくしが、Lysの敏腕社長が俺の秘書としてつくから。
親父の秘書なんか、既に心酔し切ってる。
くくっ、いつの間にか皆を巻き込んでいる。持ち前の明るさで、雑草魂で。
ねぇつくし、俺、ずっとつくしに付いていくよ。
いいかな? いいよね?
挨拶を終えたつくしが
「皆さん、類を待っていてくれるなんて幸せだね」
俺に向って、今日一番の笑顔で微笑む。
ねぇ、つくし‥俺の幸せは、いつでもつくしと一緒にあるよ。
愛する男が、あたしを見て笑う。
あたしも愛する男に微笑み返す。
指先を太陽に翳す。
幸せ色のネイルが指先には施されている。
あたしは、愛する男と共に幸せになる。
あたしは、類と共に生きて行く
死が二人を分つまで‥
ううん、未来永劫‥魂だけになっても離れない。
もう絶対に。
Fin
追記にあとがきを載せております。

ポチっとお願い致します。とっても嬉しいです♥
白線‥
百聞は一見にしかず を 主題に書かせて頂いた作品になります。
yasuとみっちゃん 男と女を逆に思って読んで頂いたと思っております。
文字だからこそ出来た絡繰り。
百聞は一見にしかずには、続きがあって
百見は一考にしかず
百考は一行にしかず
百行は一果にしかず
いくら沢山見ても考えなければ始まらない
どんなに考えも、行動を起こさなければ前には進めない
どんなに行動したとしても、成果をださなければ成長しない
つくしは、強く逞しく 類を手に入れられたと思っています。
自分で敷いてしまった白線を、つくし自信の力で消し去れた筈です。
誰か他人に消してもらうのでは、つくしは強くなれなかった。
強くならなければ、yasuの二の舞になっていた筈です。
幸せは、待っているだけはやっては来ない。
幸せは、掴んで行くもの。
雑草女の つくし は、きっとおもっていることでしょう。
末文になりますが
2ヶ月間、応援して下さって、読んで下さってありがとうございました。
そして、
沢山の切ないを頂いた 「白線」 やっとこ2人を幸せにすることが、出来ましたー♪
イエーイです(*≧∪≦)
最後まで、お付き合い下さった皆様に感謝をこめて
asuhana
次回は、「はじめてみよう 」 の続き になります。
どうぞ宜しくお願いいたします♪