はじめてみよう 6
あたしは匠の脛を蹴り、じろりと睨む。
「痛っ」
そう声を発した後に、あたしの視線とあった匠は‥
「あっ、類さん‥そう言うわけで俺達そろそと帰ってもいいですか?」
「っん?そういワケって、どういうワケ?」
「あっ、えーと‥そういうワケです」
あっちゃー こりゃ、突っ込み所満載じゃん。ダメだな匠。これじゃ貸しは、減らないよ。
「なに?匠、眠くなちゃったの?ははっ、なら帰っていいよ」
おっ、ラッキー 前言撤回。匠良くやった。
「へっ、はっ、ほっ、そ、そ、そうですか? じゃ今度ゆっくり‥」
「うん、匠バイバイ」
匠バイバイ? えっ‥
「牧野は,まだいいよね?」
はっ? 良くないんですけど‥ と、言うか2人切りなんてあり得ないっつぅの
「あの、私もそろそろお暇させて頂きます」
「あんた、わ・た・し なんて言うんだ‥へぇーホント他人行儀だね」
他人行儀?えぇ他人ですから‥
「では、花沢専務、失礼させて頂きます」
あたしは、匠の手をとり、立ち上がる。
「ふざけないでくんない?俺、帰っていいなんて言ってないよ」
「はぁっー?言葉の意味をわかりかねますが‥」
「っん?そのまんま」
腕を掴まれ、ニンマリする。
匠は、なんだか逃げの体勢だ。あたしは匠の手を強く握り締める。
「だって、あんた達付き合ってなんかいないでしょ?」
ゲッ バレてる? いいや、これは類のハッタリだ。
匠が口を開く前に
「付き合ってますけど?それが何か?」
類の手に力がこもる。
「もうさぁ、面倒だから嘘は止めなよ‥あんたが匠と付き合うわけないじゃん。匠とあんた、似合わなすぎ」
逃げ腰になっていた匠が、類に一瞥を投げつけて‥
次の瞬間‥
あたしの事を抱き締めて、口づけを落としてきた。
ひゃっ 驚いて匠を突き飛ばしていた。
悋気にあふれた声が飛ぶ。低くとがった声が飛ぶ。
「匠、何やってんの?」
まさしく…三竦み状態…
ちょっと待て、だれが 蛇で 誰が、カエルで ナメクジラ ???
ナメクジラは、いやだな。
ナメクジラって…うーーん ナメクジの巨大のでしょ? うーん蛇? カエル?
この3つなら、断然…蛇よね……うーーん 蛇が、いいかな?
そうなると、匠がカエル? うんうん 一飲みよね うふふっ
って、ナメクジラは類? ぷぷっ
「あんた、全部聞こえてるよ…」
ヒャッ
あたしに突き飛ばされた匠が態勢を立て直し
「類さん、俺、姉さん…いや、つくしさんに本気ですから」
「つくしさん、一回ちゃんと真剣に考えてください」
えっ
なんか…問題が大きくなってる?
まさに 三竦み状態…

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