シーソーゲーム 6
片手をあげて、ニコッと笑う、ビー玉ん
ひょっ ひゃーん マイッタ‥
絶対、叫んでるの聞かれてたよね?
あちゃぁー って、思った3秒後、あたしは気を取り直した。
だって、だって、あたしは ”牧野” つくし でしょ?
叫んだところで、婆やに怒られる事もないって事でしょ?
そうよ、そう。如月つくし は、お嬢様だからダメだけど、今、あたしは ”牧野” つくし ですもんねぇ〜♪
ククッ 庶民サイコー
「ククッ あんたの顔、百面相みたいで、面白いね。」
失礼な事を言って、笑い続けるビー玉ん。
ぐやじぃーー
フンッ べぇっ〜だ!
って、今はそれどころじゃない。ない。ない。
そう、そう、今は静ちゃん。
「ねぇねぇ、静さんって、なに静さん?」
「なにってなに?」
「だから、なんって名字?」
「あんたに、なんか関係あるの?」
ホント、性格悪い男だ。
くるくる、あっ、道明寺が
「藤堂、藤堂静だよ。お前も知ってか?」
「あっ、はははっ どうかなぁー」
ひゃぁー やっぱりお姉ちゃま。
うーん 聞いてないよぉ。
って、英徳にいる事って、知ってる?
柊兄が知ってるんだから知ってるよね‥トホホ
って、滋ちゃんや、桜子にもバレたって事?
これまた、トホホの展開だよね?
ってさぁ〜、この3人からバレても、あたし柊兄と結婚? 冗談キツいよね‥
バレたら結婚って知ったら、3人の事だ、あたしを手元に置く為に、‥ やるよね?
いやいや、流石に‥ ううん、間違いなくやる。うん。間違いない。
うーーん どうしよう。
ポンッ
嬉しくって、思わず手を叩いちゃった。むふっ
そうかぁ〜 そうよね♪
静ちゃん、ビー玉んと仲良しって言ってたよね?
うんうん。聞いた聞いた。
じゃぁさぁ、あたしがビー玉んを 好き って 事にすれば良いんじゃない?
そうよ。そう。グフフッ 我ながら天才じゃんねぇ〜
頭の中を、これからなすべき事が高速回転する。
ひゃーあたし天才。思わず身体が踊っちゃう。
ビー玉んが、悶え死にそうに笑ってる。
フンッだ。あんたには、一働きしてもらうから、今回は許す。ゆるしてあげる。
っと、先ずは静ちゃん、静ちゃん。っと
「あっ、ちょっと、ゴメンね、トイレ寄ってくね〜」
先ずは〜と。 ふぅっー はぁっつーー 深呼吸 ヨシッ
RRR
「静ちゃん」
「はーい。つくしちゃん? うふふっ つくしちゃんから電話なんて、珍しいじゃない。」
「そっ、そっ、そうかな〜 あのね、静お姉ちゃま」
「あらっ、何のお願い事? つくしちゃんが、お姉ちゃまって呼ぶ時は何か頼み事の時よね?」
「えへへっ、さすが、静お姉ちゃま」
鼻ほじほじといきたい所だが、ここは真剣に、甘えた声を出す。
さぁ、一気に落とすぞ 3、2、1
「あのね、静お姉ちゃまにしか、頼めない事なんだけど〜いいかな?」
「もぅ、つくしちゃんったら、可愛いんだから、どーんと来なさい。どーんと。」
「あのね、今からあたしは、静お姉ちゃまとは初対面。いい?」
「えっ? どういう事?」
「うんっ、そう言う事。出来なかったら、つくし‥もう、静お姉ちゃまとは、お口きかない。」
「解った、絶対守る。守らせてもらいます。」
よぉーし。落ちたぞぉ。
ちょろいもんだぜぇっ えへへっ
「じゃっ、約束ね〜」
通話を切って、静ちゃんの所に向う
それにしても、静ちゃんとビー玉んって、一体どういう関係なんだろう?
もしかして、前に教えてくれた、弟みたいな可愛い男の子って、ビー玉ん?
うーん、可愛くないから違うよね。うん。違う。違う。
カフェテラスのドアを開ける。おっ、相変わらずキラキラッのキランキラン
静ちゃんが、あたしを見つけ、一瞬もの凄く嬉しそうに笑って、瞬時に顔を正してた。
脱帽でございます、お姉ちゃま。
若が、静ちゃんに
「静、この子、牧野つくしちゃん。」
静ちゃんが、優雅に笑い
「私は、藤堂静。よろしくね 牧野つくしちゃん」
「あっ、はい、よろしくお願いします。静さん」
静ちゃんが、優雅に右手を差しだす。
久々の静ちゃんに、見惚れてしまった。
うーん。こうやって微笑んでると、生粋のお嬢様なんだよね〜
静ちゃんに見惚れてるのが、もう一人‥ それは、ビー玉ん。
子犬ちゃんみたいに、ずっとずっと静ちゃんの側を離れない。
あれっ、ビー玉んが、静ちゃんの言っていた、可愛い弟なのかな?
あたしを小馬鹿にしていた、ビー玉んが、静ちゃんには子犬のようにじゃれついてるのが‥‥
なんだか‥‥無性に
ツマンナイ。 ツマンナイ。 ツマンナイ。
ツマンナイ。なんて適切な言葉じゃないのに、ツマンナイ。
クルクルが
「牧野 どうした? 腹イテェか?」
道明寺‥ 案外いい奴じゃんか
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