シーソーゲーム 48 類つく
「つくし‥つくし‥つくし‥なんで泣くの?」
「‥お‥ね‥‥い‥ヒック‥もう‥止めて‥お願い」
「つくし、俺等は結婚するんだよ?」
「シュ‥二‥おね‥い‥‥ィッ‥ヤメテ‥」
「今日は、ダメダ‥許さない‥」
柊兄ぃの手があたしの胸を弄り、ざらつく舌があたしの全身を愛撫する。
「つくし‥愛してる‥お前は、お前は、俺だけのものだ」
シュルッルルッ
外したネクタイで、あたしは両手を縛られる。
下腹部に指が伸び、ショーツの上を指が這う。
「イヤーーーーーヤメて‥‥お願い‥ヤメテ」
ショーツを脱がされ、無理やり脚を開かされる。
柊兄ぃの舌が、花芯を弄ぶ様に吸い付いて来る。
絶望感に打ち拉がられる‥
「‥ヒック‥ィック‥ヒック‥‥お願い‥お願い‥柊兄ぃ‥お願いだからヤメテ」
柊兄ぃの動きが止まり、両手を拘束していたネクタイが解かれる。
柊兄ぃに、息が止まりそうな程に強く抱きしめられる。
「‥つくし‥ごめん‥」
あたしの身体は、ここにあるけれど‥心は類の元に飛ぶ。
彼の指を、唇をこの身体に思い出しながら、柊兄ぃの胸に抱き締められる。
抱かれた腕は緩まない。
「柊兄ぃ‥シャワー浴びさせて‥」
「あぁ‥ごめん‥」
手がゆるむ。いつもの優しい柊兄ぃに戻っている。
優しく優しく髪を撫でられて、口づけを落とされる。
シャワーを浴びながら、柊兄ぃにたった今された事を思い出し、嗚咽が漏れる。
大丈夫‥あたしは、汚れていないと言い聞かせながら、肌が赤くなるほどゴシゴシと体をこすった。
類ではなく、柊兄ぃを愛せれば良かった。
そうすれば‥こんなに苦しい思いなどせずに済んだのに‥皆に祝福され、ただただ幸せを味わえたのに‥
それは違うと、あたしは首を振る。
柊兄ぃを愛せないのでは無くて、類しか愛せないんだと首を振る。
あたしは、何度生まれ変わっても類に出会い恋をする。
狂おしい程に恋をする。
少女のあたしも、女のあたしも類しか愛せない。
あたしは、あたしを抱きしめてシャワーを浴びる。
用意された部屋着に着替えて、部屋に戻る。
「つくし‥」
後ろから、柊兄ぃがあたしを抱きしめる。
「柊兄ぃ‥?」
「もう何もしないから、ちょっとだけこのままで居させて」
ビクンっと、身体が強張る。
「‥そんなに嫌?ねぇ?」
「‥‥‥‥‥‥」
「ねぇ、答えて」
「‥‥‥」
無言を貫くあたしに、薄く笑いかけながら
「‥‥いいよ‥もう答えなくて‥‥」
「あたし‥あたし‥」
「もう‥つくしの嫌がる事はしないって約束する‥
だから、だから‥お願いだから‥怖がらないで‥」
「柊兄ぃ‥」
「つくし‥愛してるんだ‥つくしが生まれた時から‥ずっとずっと愛してるんだ」
柊兄ぃの心が泣いている‥‥
なのに
あたしの心は、類だけを求めている。
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